私が日本にいた時から行きたかったレストラン『AKAME』
台湾国内では知る人ぞ知るレストランで、国内のみならず海外からも注目されているレストランです。
『AKAME』を知ってから3年、台湾にきてから10ヵ月。
都合3年10ヵ月、つまり46ヵ月。
私はもう料理人ではなくなってしまいましたが、、

ワープボタン
ルカイ族×フレンチ
台湾の食に新たな風を吹き込んだAKAME。
ルカイ族伝統の『焼き』にフレンチの技法を取り込んだ、他に例をみない斬新な組み合わせの料理で台湾中の美食家達に衝撃を与えました。
シェフのアレックスさんは、シンガポールの有名店『レストラン・アンドレ』のオーナーシェフ、現・『RAW』の経営者兼シェフ、アンドレ・チェン氏に師事し、弟と共にAKAMEをオープンしたのだそう。
※ちなみに『RAW』は現在、台湾で1番予約することが難しいレストランです。
少数民族ルカイ族の伝統とフレンチの調理法・技術が織りなす極上の料理はまさに渾然一体。
和魂洋才ならぬ台魂洋才!! まさにマリアージュ!!

集落×レストラン
AKAMEは屏東縣の霧台好茶村というところにあります。

AKAME外観
かなり山奥です。秘境です。山を登っていくと急に道が開け、三角屋根のかわいい集落が現れます。
街のつくりもシンプルでホームステイしたくなるような素敵な村です。
レストランも三角屋根で、高級感を感じさせない外観が街の空気にかなり溶け込んでいて、中に入る前から『美味しい』と思わせる雰囲気、『安心感』が漂います。
憧れのAKAMEに入店
ついにこの時がきました。緊張しつつ扉を開けます。

いざオープン
店内は外観とは裏腹にシックで落ち着いた雰囲気。
席数はカウンター席8席、カウンタータイプの席6席、6名掛け個室、4名掛けのテーブル席です。

4人席

オープンキッチンのカウンター
細長い店内ですが、解放感のあるオープンキッチンなので実際よりも広く感じます。
席自体も1人当たりのスペースが若干広く作られていて、シンプルながら機能性の高い店内に早速感動しました。
AKAME×メニュー
食材によって毎日変わるメニューには、日付が記載されています。
この日は前菜、デザートあわせて22種類。台湾各地の美味しい食材が集まっています。
メニューから得られる情報は、ほぼ食材だけ。ここに載っている食材がどんな料理になって運ばれてくるのか期待に胸を膨らませてオーダーします。

日付入りのメニュー

AKAME×ワイン
こちらがAKAMEのワインリスト。
世界の自然派ワインが手ごろな値段で揃っています。

泡と白ワインリスト
日本では、自然派ワインというと『BEAU PAYSAGE』や『ドメーヌ・タカヒコ』、『小布施ワイナリー』『グレイスワイナリー』がかなり有名ですね。

赤ワインリスト
台湾のしっぽ×料理

この日のアミューズは、こんがり焼いた鶏皮にサツマイモのマッシュをのせた1品。

期待がふくらみます
石の上に盛られて運ばれてきました。鶏皮のパリパリとした触感と絶妙な水分量のマッシュポテトの甘さ、上に添えられた菊の香りがアクセントになって食欲を掻き立てます。
パンにはホイップバターが添えれ、上に散らされた大麦が、パンの香りをさらに演出する仕掛け。

麦の香り漂うパン
前菜
南投高山高麗菜 野生烏魚子

調和
炉で焼かれた南投産キャベツにかけられたクリーム系のソースとカラスミが、キャベツの優しさを際立たせます。
東北角花枝

シンプルな料理なだけに鮮度と技術が光ります
絶妙な火入れで提供されたこちら。東北産の甲イカに、旨味を引き立てる味噌を使ったソース、大きさ的にシークワーサーと思われる柑橘の香りをあわせていただきます。イカの甘さ、味噌ソースの塩分、それを柔らかくまとめ上げる柑橘の香り。たまりません。食材の鮮度のよさがあってこその味わいでしょう。
高山節瓜 白旗魚薄片 蕃茄醤汁

美しい盛り付け
ズッキーニの枕に寝る白カジキのソテー、その上には、上品なトマトソース、エディブルフラワーやハーブが華麗に盛り付けられています。味も美味ですし、見た目も楽しめる1品でした。
稲燻屏東鸽

鳩ってこんなにおいしいの?
地元の食材の鳩を見つけたので頼んでみました。こちらも火入れが抜群。鳩特有の香り、食感が最大限に引き出されたジューシーな1品。
メイン
台湾黒山羊帯骨里肌

今まで食べた中で一番美味しいヤギ料理
骨付き黒ヤギのローストです。付け合わせは、あやめ雪カブのお仲間ですかね?
鮮度が良いからか、火入れが良いからか、他の店で食べるヤギのような匂いはしません。クセが全くなく今まで食べた中で一番おいしいヤギ料理でした。
台東野生龍蝦

大人なお味のエビ料理
これは予定外の追加オーダー。炉で調理しているため、他のテーブルがオーダーしたエビのいい香りが店内に漂います。たまらず追加してしまいました。
卵を使った濃厚なソースと香ばしい香りを纏ったエビが絡みあい、とても官能的な味わいに仕上がっていました。これも今まで食べたエビ料理でダントツにおいしい。
屏東養殖50天北京鴨種鴨胸

ここまで完璧な火入れは中々お目にかかれません
これもすごかったです。完璧なロゼに仕上げた北京ダック系の鴨のロティ。ソースはマディラソース。盛り付けには台東名産のローゼルを使い、華やかで優美な最高の1皿でした。
金門黄牛沙朗

いよいよ主役が登場
メインの中のメイン。金門黄牛という牛のサーロインです。

台湾の人も知っている人が少ないのだそう。
肉質はかなり筋肉質でサーロインなのに脂がほとんどない、でも柔らかいという未経験の感覚でした。
サーロインというよりもヒレ、シャトーブリアンに近い印象を受けました。

火入れ具合
ほんとに言葉が出ないほど完璧でした。
デザート
五葉松吉拿棒&62%台湾巧克力

AKAMEの看板デザート
オープン当初からメニューに存在し続けるこちらのデザート。熱々ふわトロのチュロスを、台湾を代表するチョコレートメーカー、福湾巧克力の代名詞である『62%台湾巧克力』を贅沢に使ったチョコレートソースにディップしていただきます。主張しすぎないのに強く印象に残っている、デザートに相応しい1品でした。
窯烤起司蛋糕 季節水果 草苺醤

香りと甘みのハーモニー
炉で焼いたチーズケーキと季節のフルーツ、ストロベリーソース。この日のフルーツはメロンでした。薄切りのメロンや星形のフルーツの下に苺と濃厚チーズケーキが隠れているかわいいデザートでした。
予約のとれない店「AKAME」予約方法
知る人ぞ知る台湾の名店・AKAME
2020年1月現在の予約方法です。Facebookのメッセージから予約を取る形になります。

月末最終日23:00に翌々月の予約を申し込みます。例)11月30日23:00~ 1月分の予約スタート
営業は18:00~20:45、21:00~24:00の2部制なので希望の時間を書きます。※月・火曜日定休 1度の予約で12名まで申し込めます。 基本的にコースはなく、アラカルトです。アレルギーなどで食べられない食材がある場合は、先に伝えましょう。 |
予約の倍率はとにかく高く、私が予約した11月末は23:00予約開始から1分たたないうちに100件以上の予約がきていたみたいです。

ドレスコードあり
AKAMEには、ドレスコードがあります。
といっても1つだけ。

しかし、ドレスコードがあるということは、書いてなくても、シャツ・ジャケットを着ていくのが暗黙の了解ですのでお気を付けください。
お客の服装次第でレストランの雰囲気は変わります。自分自身も空間を演出するアーティストとして恥ずかしくない格好で行きましょう!!
まとめ
3年越し念願のAKAMEはとても感動的でした。
ルカイ族の伝統を背景に持つ大胆かつ繊細な火入れ、1皿1皿に込められたアイディア、情熱、演出
オーナーシェフのアレックスさんの気迫を感じる料理でした。
空間のつくり方、ホスピタリティ、オーナーシェフのアレックスさんの炉に向かっているカッコイイ後ろ姿。
そのすべてが1つの作品として融和しているレストランでした。
これから更に予約が取れないこと必至なので、倍率高めですが、まだ取れている今のうちに通おうと思います!
お店の情報
住所 | 屏東縣霧台鄉好茶村 古茶柏安街17巷8號 |
営業時間 | 完全予約制18:00~20:30、21:00~の2部制 |
ホームページ | AKAME |
https://www.facebook.com/akame.in/ | |
ドレスコード | あり |
おススメ度 | ★★★★★★ |
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